YMS行田店ブログ
レクサス RCF マフラー交換
最近、クラッチ交換の作業が非常に多いであります
しかも完全につながらなくなった車や寿命寸前の車まで。
実際、気温が高いと車自体の温度も高くなるので夏はどうしても車が壊れやすいであります。
構造上、どうしても寿命の判断や対策が取れない部分も多くありますので少しでも異変を感じたら早めの点検をおススメします。
そんなわけで本日のイソロイシンな作業のご紹介は
レクサス RCFのマフラー交換であります
YMSのお客様でもレクサス乗りの方は珍しいであります
交換するマフラーはトムスのトムスバレル高い車に乗ってる方は高い部品を好むであります
ビフォー
アフター
チタン色テールにトムスの文字が映えますな
駐車場の輪止めに要注意であります(笑)
レクサスほしいなーー
以上、ペプチド沼尻でした
ZN6 エンジン交換③
最近、あまりにも暑いので住んでるアパートにエアコンを増設
スーパー快適でありますがハムスターの為にエアコンかけっぱなしで更に追加となれば電気代が心配であります
そんなわけで本日のダマスカスな作業のご紹介は
補器類全て移植してようやく完成したエンジンであります。
こんな感じで耐熱処理も最大限行いました。
エンジン乗ってると大変な作業も降りてる時なら丁寧にできるであります
ちなみに配線まで洗浄してるであります
最近、駐車場でフォークリフトが楽なのに気が付きました。(笑)
ちなみに86はボンネット外さなくてもほぼ垂直にボンネットが立つので便利であります。意外とボンネットの脱着は気を遣うし重労働であります
無事にエンジン搭載して始動しました。
毎回思いますがFA20は新品エンジンでもエンジンのメカニカルノイズ(カチャカチャ音)が大きい。
〇田先生のSRエンジンはほぼメカニカルノイズが出ないのでこれに慣れてしまうと音=不安であります
これからながーい慣らし運転であります
楽しいようで過酷な我慢大会開始であります
以上、サンバイザー沼尻でした
ZN6 エンジン交換②
先日、いつもお世話になっているレースの師匠M氏から誕生日プレゼントで電動歯ブラシをもらったであります
高周波?歯ブラシと言ったほうが正確なのかブランド物をいただいたであります
早速充電して使ってみたものの、慣れないので口がしびれるであります(笑)
2、3日で慣れましたが洗浄力は凄まじいであります。今は何もかもデジタルな時代ありがとうございました
そんなわけで本日のベンジャミンな作業のご紹介は
引き続きZN6エンジン交換であります。
今回は補器類移植編であります
水平対向なので補器類がほとんどエンジンの上に乗っかっている状態。
インマニを外すとこんな感じ
初めてバラすとセンサー類の多さと配線のごちゃごちゃ感に圧倒されるであります
配線外すとこんな感じ。非常にすっきり見えるであります
これが噂の高圧インジェクター。
??????
一本黒くない?
正常状態。
異常状態。
先端のシールが居なくなってるでありますこれがネットでよく見る直噴インジェクターのシール抜けであります。
こうなると「アフターファイアするようになった」、「パワー感がない」といった症状がでてきます。
使えるかどうか不安だったので野〇先生にインジェクター洗浄と噴射確認をお願いしたら
〇田先生「高圧過ぎて確認できないよー(笑)」だそうなので4本新品にて交換しました。
前エンジンに付いていた社外バッフルプレートも移植。安心パーツの一つであります。
ちなみにこのブローの仕方だと抜いたエンジンオイルからは「金属粉」は全く出てきませんでした。
レーシングカー53号車は金属粉だらけでオイルクーラーの清掃に苦労したであります
取り外しが必要な部分のOリング・パッキン類は交換。
エンジン単体であれば楽な作業も車載状態だと難しい作業になるので出来る時にお金をかけてでも新調する事をおススメするであります。
特にこの車両は富士・もてぎ・日光など高速サーキットからミニサーキット、街乗りまで全てこなします。
「配線一本の処理のミスでレースは負けます。」
「タイム」という結果を頑張って追い求めてる方なので抜かりなく作業させて頂きました。
次回は・・・・・載せます
以上、アトランティック沼尻でした
ZN6 エンジン交換①
今月の土曜日・日曜日はほとんどYMS幸手店に応援に行っておりました
久しぶりに行田店から離れましたが新鮮な気分でありました。
でも応援に行くからには重作業の嵐(笑)なかなかハードな日々でありました
そんなわけで本日のジャーマニーな作業のご紹介は
行田店では初めてのZN6エンジン交換であります
過去にレーシングカー53号車のエンジン交換はしたでありますがお客様のは初めて。エンジンブローしてしまったとの事で交換であります。
載せ降ろしはそんなに難しいことはないので降りてる所からスタートであります。
ノーマルNAエンジンでコンピューターのみ書き換えのこの車両ですがかなりハードにサーキットを走っているであります。タイムを聞く限りきちんと車の性能を引き出しているのがうかがえます。
「左バンクからオイル出てますー」
との事で確認すると・・・・穴空いてる
タペットカバーを開けて見ると・・・・?
ロッカーアームが1か所いなくてバルブスプリングがフリーになってる
これが良く聞く「ロッカーアーム飛び」であります。
バルブも折れていてピストンと激突している模様。
この状況から予測するにロッカーアーム飛び→バルブがピストンと激突→ピストン破損→腰下再起不能が最悪のパターンなのでエンジン丸ごと交換となったであります。
構造上、避けられないものなのか対策がとれるのかは検証が必要であります。
バルブスプリングを変えるにもZN6はエンジン降ろさないと始まらないのでこの部分はデメリットであります。
次回は補器類移植編意外とごちゃごちゃ乗っかってるであります
以上、サンクトペテルブルク沼尻でした
エース笠原のN1レース奮闘記第一戦②
続きまして決勝編であります
決勝レースの前に沼尻は一仕事。
予選で原因不明のブレーキ抜けトラブルに見舞われた76号車 篠崎選手のマシンを修理せねば
可能性は低いでありますがブレーキのエア抜きをしてみることに。
エアは出てこない。しかし左前のブレーキブリーダープラグ(エア抜きするニップル)を緩めた時に「ガコッ」・・・・?
ブレーキローター動いた?・・・・・・あハブベアリング終わってる
原因が分かりました。AE86はハブにブレーキローターをボルト止めで取り付けます。ナックルは車高調と一体型。つまりハブベアリングが粉砕してハブがフリーで動くようになるとブレーキローターがブレーキパッドを押し戻してキャリパーのピストンを戻してしまうという現象が起きます。当然パッドとローターの隙間が多ければ油圧はかからないであります。
絶対に使う事がないと思っていたハブASSYの予備を装着して事なきをえました
ナックル側まで損傷していたらリタイアでありました。
そんなわけで一仕事してる間に決勝の時間
残りの2台をブレーキのエア抜きと最終チェック・タイヤエアを調整していざ決勝
今回はP-FRとAE86混走のためスタンディングスタートであります。
我らがエース笠原はスタート前からそわそわしてるでありますそうです我らがエースはスタンディングスタートが大の苦手
(笑)
ちなみに沼尻も得意ではありません。
敵・味方関係なく「スタートってどうやればいいの」と、聞いて回ってる。(笑)何年レースやってるでありますか
(笑)そんなお茶目な所が笠原さんの愛されるポイント。
細かい事をアドバイスするとまた混乱するので「街乗りの信号待ちから発進する程度でいいです」と伝えときましたー
今回エース笠原が「ポールトゥウィン」すると約束してくれたので沼尻の私物のオンボードカメラを後ろ向きに装着してみました。好評でしたら次回も後ろ向き(笑)
それではフォーメーションラップをこなしてよーいドン
・・・・あ
・・・・・・あ
6号車 レジェンド荒木選手に1コーナーまでにインを刺されてるしかも右後ろにいた白い86号車 小さな巨人 下平選手はすでにエース笠原の前に出てる
またやられた
下平選手にはもう抜かれてるが荒木選手は抜かせずに抑えられるか?
コーナークリップ通過時にはほぼ真横
しかもアウト側からは56号車廣田選手が狙ってる
エース笠原大ピンチ(笑)
立ち上がりでなんとか抑えただがしかし
アウト側から立ち上がり重視のライン取りを取っていた廣田選手がアウト側からレジェンド荒木をパス。レースの難しい所は必ずしもイン側が有利とは限りませんがアウト側からのオーバーテイクは非常に難易度が高いであります。これは廣田選手がアウト側にエース笠原がいる分、6号車レジェンド荒木がアウト側のスペースが取れない=立ち上がり加速は56号車廣田選手が有利。と、1コーナーに差し掛かった時点で判断していた計画的な犯行
お手本のようなオーバーテイクになってしまったであります。(笑)
1ヘアを立ち上がった時点で1列に整列。
ここからエース笠原は1番手を走る86号車 下平選手を抜かなければなりません。
レースラップはエース笠原のほうが速いはず・・・・問題は「抜けるか抜けないか」。もっと細かい事言うと86号車下平選手に「ブロックしなきゃヤバい」と、思わせられるかどうか。レースは心理戦です。
実は筑波でのオーバーテイクは1列に整列してるとすごく難しい。これは筑波でレースした事ある人じゃないと分からないであります。
外から見てるとテールトゥノーズでくっついてるもののバックストレートで86号車下平選手のほうが約1台分の差がつくくらいストレートが伸びてる。
つまり今のままだと最終コーナーで勝負が出来ないという図式。
とゆうことは2ヘアで前を走る86号車下平選手を必要以上に減速させられるかが大きなポイント。
こう着状態のまま4周が終了。
5周目でダンロップコーナー手前で78号車エース笠原号の排気音に変化が・・・
「1発死んでる」沼尻は1ヘアで見てたのですぐ気付いたであります。当然エース笠原は気付いているのでそのままピットイン。
残念ながら4番のヘッドガスケット抜けでリタイアであります。56号車 廣田選手もエンジンが不調っぽい。
6号車荒木選手からだいぶ離れてのフィニッシュとなりました。
優勝 86号車 小さな巨人 下平選手
2番手 6号車 レジェンド 荒木選手
3番手 56号車 焼き鳥帝王 廣田選手
4番手 76号車 優良運送屋さん 篠崎選手
5番手 26号車 減量成功後、若干のリバウンド 新関選手
となりました。おめでとうございます
残念ながらエース笠原のポールトゥウィンはまたお預け
次回は8月にツインリンクもてぎでの開催予定であります
めげずにがんばろう
以上、カバネリ沼尻でした
エース笠原のN1レース奮闘記第一戦①
今年のAE86 N1レースは筑波が3戦、もてぎが1戦の合計4戦の予定であります。
開幕戦はお馴染み筑波サーキットであります
今シーズンも顔ぶれは変化なし・・・・・と思いきや56号車焼き鳥帝王 廣田選手が復活
「他にやる事ないから出てきたー」との事でカムバックであります
仕様変更は全くなしでもう戦う事が厳しい「フリーダムコンピューター」を使用。腕でなんとかしてください。
タイヤはMコンパウンド。
86号車 小さな巨人 下平選手は「リンクコンピューター」を使用。最近のフルコンや純正改のコンピューターを持ってるもの全て試した結果、リンクコンピューターを採用。
タイヤは悩んだ末、Mコンパウンドを使用。
6号車 レジェンド 荒木選手も長年熟成させた「フリーダムコンピューター」を使用。最近、全く理由は分からないでありますが常に準優勝の安定感を見せます。
タイヤはGSコンパウンド。
76号車 優良運送屋さん 篠崎選手・26号車 減量成功後若干のリバウンド 新関選手も仕様変更なしの練習なしで参戦であります(笑)
タイヤはGSコンパウンドを使用。
我らが78号車 エース笠原は「アダプトロニックコンピューター」を使用。リアのバネレート変更、前後ブレーキパッドを変更によるブレーキバランスの変更。
しかも珍しくテスト済み(笑)タイヤはGSコンパウンドを使用。
朝に車検と装備品のチェックを行います。
ライト類・室内(シートベルト・シート・消火器・キルスイッチ)・下回り・エンジンルーム・重量測定(830キロまで)。
ちなみにオイル漏れはかなり厳しくチェックが入ります。
ドライバーはドラミ。沼尻はチームの3台分の最終チェックと路面状況の確認であります。
路面温度や直前走行のカテゴリー。オイル処理があったか、なかったのか。
毎回書いてますが沼尻はかなりシビアに管理します。逆にエース笠原は「走っちゃえば一緒」スタイルなのでタイヤエアはいつも沼尻が勝手に調整します。(笑)
今回はGSコンパウンドを使用、なおかつ路面温度が高いので2周アタックの予定であります。
そんなわけでP-FRとAE86合わせて9台での15分間の予選が開始。
ここで大事なのがほかのカテゴリーや車と絡まずにクリアを取る事。1周4~5キロあるもてぎや富士と違い1周2キロの筑波は意外とこれが難しい。
後ろが来てるからと譲ってばかりいるといつまでたっても自分のスペースが出来ない。後ろを引き離す自信があるなら「前の車と感覚を空けて後ろの車とビタビタでアタック開始」なんてスペースの取り方もあるであります。筑波の場合、最低でもバックストレートに到達した時には自分のスペースを確立していないとアタックは難しいであります。
ホームストレートのピットロードで待機していればアタック始めたか見送ったかは分かります。
全車1周目からアタック開始ホームストレートに戻ってくる
・・・・・・あ
1台消えた
76号車篠崎選手がさっきいたポジションにいない1ラップでピットに入ってきた篠崎選手。
「ブレーキ抜けたどこか漏れてない
」・・・・確認するも漏れていない。
???????????
とりあえず1周したからあきらめてピットに戻ろう。
そんな事している間に我らがエース笠原が1′07″294でポールポジション獲得(沼尻は全く見ておりませんでした
)
2番手は相変わらず好調、86号車 下平選手1′07″877
3番手は6号車 荒木選手 1′08″210
4番手56号車 廣田選手 1′08″215
5番手26号車 新関選手 1′10″969
6番手76号車 篠崎選手 1′51″056
決勝は午後の一番熱い時タイヤのエアは調整が必要でしょう。
予選はガソリンも数リッターのギリギリで走ります。決勝の燃費も考えて補給します。
見ているだけだと分からないでありますがドライバーもメカニックもレースは考える事だらけほとんど「賭け」に近い作戦をとる事もあります。
エース笠原の夢のポールトゥウィンなるか
その前に76号車篠崎選手のブレーキ抜けトラブルを決勝までに解決せねば
とりあえず喜んでるエース笠原は放置プレイで修理を急ぐであります(笑)
続く
86BRZレース 富士スピードウェイ④
決勝編であります
29台中26位の54号車トッチー号
29台中25位の53号車沼尻号
隣に立っているのは某大企業の代表取締役社長です。トッチーの顔の広さはハンパない。
相変わらず先頭が遠いでありますが頑張ろう
決勝レース日の解説であります
朝6時に前日の車両保管解除になりますのでまず車両を回収。
ブレーキのエア抜き。前日に拾って帰ってきた「タイヤカス」をタイヤから極力剥がします。
決勝の1ラップ目からMAXでグリップさせるためにこういった地道な努力が必要であります。
出走前点検をオフィシャルが行い、いざコースイン。
レースはインラップからやる事いっぱいであります。
まず、メカニックは自分のチームの車両のグリッドまで全力ダッシュ(笑)ドライバーが迷子にならないようグリッドに待機であります。
ドライバーは路面状況の確認。
具体的になにやってるかというと、タイヤ・ブレーキの暖気。これはやり過ぎると逆効果なのでタイヤの選択次第でモーレツに暖気する人と少しでやめる人が分かれるであります。
路面状況はどうなのか。当日の路面温度でベストラインは喰うのか喰わないのか。ベストラインを外した場合はタイヤカスが残っていてヤバいのか問題ないのか。
ウェットだったらどのラインが雨量が少ないのか・・・・
計測機やオンボードカメラは動いているか・・・などなど。
セーフティカーの先導でようやくグリッドに到着。
ここでメカニックにグリッドに止めてもらうでありますが箱車だとドライバーからはグリッドの線は見えないであります。
でも1cmでも前からスタートしなくてはなりません。でもはみ出したらペナルティ
沼尻は師匠M氏から教わった裏技でグリッド位置を把握してるでありますが・・・基本はカンであります。
メカニックはインラップのフィーリングを確認して車が来る前に測定していた路面温度と過去のデータをすぐに比較してエア圧調整。
タイヤの締め付けトルクも再度確認してメカニックのお仕事終了。
ここからはドライバーの勝負フォーメーションラップ開始。
ここで確認するのが・・・・止まれるのか。最初の1コーナーで場所取り合戦とブレーキング勝負は必ずおこるのでキチンと車が止まれてアンダー傾向かオーバー傾向かを確認します。でも把握しててもぶつかるのが避けられない場合ももちろんあります。
グリッドに戻ってブラックアウトスタート
スタート直後に沼尻が違和感を感じます。・・・・クラッチ滑ってる沼尻のスタート方法はサイドブレーキかけて半クラ待ちを使っています。
5千回転からあからさまに滑ってるN1からN0までのレース経験で初めての症状。アクセル戻すわけにもいかないので強制的に2速にシフトアップ。
回転は上がってたけど車が十分加速してないのでシフトアップしてから4千回転くらいまでドロップ滑りは無くなったものの右に見覚えある黄色い車が・・・
しかもこっち見てる(笑)
1コーナーまではなぜかYMS同士のバトル勃発
1コーナーでなぜかトッチーを抑えるライン取りになってしまいましたがひとまず前の集団に追いつく事に成功。
が・・・・・沼尻のペースが上がらない。過去を振り返ると決勝で必ず周りの車より1つくらいはアドバンテージがあって勝負をかけられたはずなのに今回は立ち上がりもブレーキも周りより劣っている。
必死で後ろを抑える走りにチェンジせざるをえないであります。
バトルすればペースは落ちるのでそのさらに後ろも意識してラインを考える必要があります。
我慢くらべのファイナルラップの最終コーナー・・・・・・右側から「ぼっこん
」と嫌な音が
右前がゼブラに乗ってるのにその更に内側に特攻アタック仕掛けてきた車にプッシングされた
ターンインの真っ最中だったのでたまらずハーフスピン
ロスはあったものの順位変わらずフィニッシュしました。(プッシングしたドライバーはペナルティとなりました)
トッチーはどこにいったあれ?沼尻より先に車両保管場所に帰ってる。
出ましたABSトラブルでありますアクセル全開状態でスライドしながらゼブラを飛ぶとABSが誤作動を起こしほぼリアブレーキのみのブレーキバランスに早変わりという現象があります。残念ながらトッチーはリタイアであります
53号車沼尻は22位フィニッシュとなりました。
やっぱりレースは難しい
今回も栃本社長を初めYMSレーシングチームの皆様、YMSスタッフの皆様、応援して頂いた全ての皆様に感謝致します。また振り出しといった結果になってしまいましたが次回、11月の最終戦の富士で86BRZレースは最後となってしまいます。悔いが残らないよう全力で参戦しますのでまた皆様の応援とご協力をよろしくお願いします。
YMS行田店 沼尻翼
次回のブログは「エース笠原のN1レース奮闘記2021」でありますお楽しみに
86BRZレース 富士スピードウェイ③
続きまして予選編であります
エキスパートクラスはエントリー29台の戦いであります。
朝っぱらから寝起きで1発アタックであります
その前に本番用タイヤに刻印とゼッケンをオフィシャルに記録してもらう作業があるであります。
レギュレーションでは予選決勝通して4本の同一メーカーのタイヤを使用しなければなりません。
これは資金力の差を出来るだけなくす為の対策で以前は何本でも使用可能でしたが・・・・新品タイヤは安くはないであります(笑)
以前は上位の方々は15分の予選の中で2アタックに対して2セットのタイヤを使用するチームが多かったです。
そうです。予選中にメカニックはタイヤ交換します
なので決勝のアベレージスピードを上げるには予選を1周で終わらせてタイヤを温存するのが基本。
2周すれば1周分不利になるので周回するのは少ないほうが理想的。
だがしかし公式レースはレギュレーションがあります。ドライバーが一番怖がるのが「4輪脱輪」であります。
コースは白線から白線と明記されております。つまりゼブラはコース外。その白線から「4輪」とも逸脱した場合、ベストタイム抹消という措置がとられます。
つまり1周のアタックで終わらせてその周回で違反があった場合、ノータイム無条件で予選落ちとなるであります
出来る事なら思いっきりショートカットしてタイムを稼ぎたいところですがキチンとルールが決まっています。
ちなみに4脱すると予選後にコントロールタワーからお呼び出しがかかり証拠画像を見せられ注意がされるであります。
予選後の場内アナウンスは恐怖であります
なのでセカンドタイムを出しておくという対策があります。しかし2アタックするため決勝では不利に・・・・そんな事を常に考えながらマージン0の全開アタックをドライバーはしなければなりません。
そんなわけで予選開始
53号車沼尻はブリヂストンのためコースオープンから1周目のアタックを狙ってコースイン。
54号車トッチー号はダンロップのためコースオープンと同時に3周目を狙ってアタック開始。
いつもとちがって皆さんコースオープン狙いらしく一斉にコースイン
沼尻の前に3台。後ろに3台。丁度よく団体の真ん中に配置されたであります。全車3台分ぐらい感覚を空けて同時に1周目でアタック開始。
ところが違和感を感じたであります。「制動距離が長くなってる」練習日に比べて新品タイヤも履いてるのに約1台分止まらない。
さらにオーバーステアも要所で出てくる。
前のマシンはたまたま上位入賞の常連様達・・・・ゲートを超える頃には3台分空けていた感覚が7台分に。
結果は2′07″913で25位。ポールポジションは2′05″406。
そうです。中古タイヤと新品タイヤの違いにハマりました。単純に新品タイヤにしたからバランスは変わらずに「グリップするだろう」と普通は考えるであります。
ですがバランスは変わります。中古タイヤで合わせたセッティングは新品タイヤに必ずしもマッチングするとは限りません。
なので「物量作戦」にでるチームが大半であります。
54号車トッチーは2′08″088で26位
YMSは2人仲良く連番であります
(笑)
予選はケツのほうですがレースは最後まで何があるか分からない
切り替えて次回、決勝編であります
86BRZレース 富士スピードウェイ②
続きまして金曜日の練習走行編であります。
練習走行2本をこなします。
30分1枠なのでトータル1時間の走行であります。・・・・が
30分連続走行するはずがありません。
翌日の予選アタックに向けての調整をします。
走行会だと車高調の減衰力設定の変更やタイヤのエア圧を調整している方が多いでありますが、このレースになると、
ピットロードで「車高調整」「アライメント」「プリロード調整」「ブレーキパッド交換」が多いであります。
タイヤを外さないといけない作業ばかりなので1台あたり4人ほどメカニックが待機してるであります。
ブレーキパッドはもちろん熱い状態であります。しかし冷めていくのを待っていたら走行時間は無くなるのでメカニックは「溶接用皮手袋」を使って熱い状態のまま交換します。
手袋から煙出てる人もいましたね
なんでブレーキパッドを走行中に替えるの?
実は最近のスポーツカーはフルブレーキした時にABS(ブレーキを強く踏んだ時にタイヤがロックしてしまうのを機械的に防ぐ装置)の作動が前提の構造になっています。
前後のブレーキパッドの組み合わせでABS作動のタイミングや車のピッチング(前後方向の車の姿勢)が変わってきます。それのベストを路面状況によって探ります。
天気だけではなく直前に走ったカテゴリーのタイヤのコンパウンドまで想定する必要があります。
たとえば、とある海外製タイヤが走った後に国産タイヤで走ると信じられないほどグリップしない例もあります。もちろん沼尻も経験ありです。
そんなわけで沼尻は車高調のプリロードにしぼってテストを2本行いました。
2本目で丁度よくセット完了しました。トッチーの54号車も沼尻のデータをもとにセット変更であります。
その間に参加受付(ライセンスや各種申請書の提示)ドライバーズミーティング、メディカルチェック(血圧や両手の握力、医師の健康診断など)を行います。
これが手間と時間がかかります。
午後に専有走行があります。
専有走行とは、各クラスに分かれて走行します。実はここから戦いが始まるであります。
全車トランスポンダー(タイム計測できる発信機。壊すとお高い支払いがあります。)を装着し、各車両のベストタイムが公開されるであります。つまり翌日の予選で自分が大体どの順位にくるか想定が出来るであります・・・・が
中古タイヤの人もいれば30分の内に新品タイヤを2セット、3セット使う人もいる・・・・極め付けは全開かどうかも定かじゃない(笑)
つまり、データが公表されるということは「駆け引き」が始まるところであります。
ですが予報どうりウェット路面に・・・・ちなみに予選当日は90%晴れ予報。参考にならん
沼尻は練習用タイヤを使い切ったため専有走行はキャンセル。トッチーは「タダで走れるから走ってくる」と出て行きましたが「危ないから帰ってきた。」とのことでほぼアタックしないで帰還であります。(笑)
最後に車検、予選に向けての整備を終えて宿に向かうであります。
専有走行がデータにならない為予選は予測不能
次回、予選編であります。
K&Pエンジニアリング オイルフィルター
レースの報告の途中ですが面白いパーツが出てきたのでご紹介。
こちら86レーシング53号車のオイルフィルターであります
「なにこのフィルター」って感じだと思いますが新商品であります。
K&Pエンジニアリングさん から販売されている次世代オイルフィルターであります。
商品テストの依頼があったので沼尻がテスト装着したのでご報告であります
何が違うの?って所でありますが
・圧力損失1/7の低抵抗
皆さんはオイルクーラーを装着した事はありますか?サーキット走行をする方は必要不可欠な部品でありますが実はオイルクーラーを装着するとオイルを冷却できるメリットの半面、オイルをオイルクーラーまで回さないといけないためオイルポンプの負荷が体感レベルで大きくなってしまいます。つまりエンジンのパワーロスに繋がります。
53号車のNEWエンジンの慣らし中はオイルクーラーレスで走っていましたがサーキット慣らしのためオイルクーラーを装着するとパワーとトルクを感じていた3~4000回転の加速感がなくなってしまった経験があります。問答無用で加速するターボ車ではかなり感じずらい現象でありますがNAエンジンでは顕著に感じ取ることができます。
その圧力損失をオイルフィルターで低減できるのがこのフィルターであります。
今までの繊維フィルターではなくステンメッシュのようなフィルターであります。
ですが本当にフィルターとしての機能は大丈夫なの?ってところが不安に感じるかと思いますがこのフィルターはFAA/PMA EASA認定という規格つき
「航空機産業」の規格だそうです。つまり航空機業界が認めた品質という事になるであります
これは大丈夫でしょう
実は現地に行った人しか分からないでありますが86BRZレースのでも装着者多数であります。特にプロクラスの方々は多いであります。
品質は信頼がおけると思います。
実際体感できるの?
沼尻は体感できました。NAエンジンの車なら「回転の軽さ」を感じ取ることができると思います。レース行ったままのオイルでフィルターのみ交換したので比較にはなったと思います。ヒール&トーをした時に200回転くらい多く回るようになりました。レースではこの200回転が大きな意味を持つであります
圧力損失が少なくなることで
パワー・トルクの向上
燃費の向上(10%以上の向上例もあるそうです。)
が主に目的です。
・再使用可
外して洗浄してパッキンだけ替えれば半永久的に再使用可能であります。YMSで作業する場合、工賃は頂くことになると思いますがそれでも高級フィルター毎回買うよりお得であります。ちゃんと「ネオジウム磁石」装着ですからエンジンのコンディションも目で見てわかります。
・破裂圧力が1000PSIを超える削りだしアルミボディ
53号車に装着したのはブルーアルマイトカラーでありますがアルミ削りだしの一品物。耐圧性能が1000PSI・・・・デフィメーターの×100KPaに変換すると約70キロ(笑)
油圧が高いFA20でもピークで10キロぐらいでありますからスーパー安心であります鉄よりアルミのほうが熱伝導効率がいいので冷却にも一役買ってるであります。
こんな形でデメリットは見当たらないであります。
正式に販売が決まりましたら改めて報告いたしますが沼尻おススメの一品であります気になるかたは是非お問い合わせください。
対応車種は豊富なようであります